お知らせ

●頭痛に伴って手足の麻痺を繰り返す片麻痺性片頭痛について経験が豊富です.大阪難波の富永病院の私の外来にご相談ください.

●富永病院 頭痛センターでは,幅広い頭痛疾患に入院を含めて対応しております.ぜひ,お気軽にご来院ください.

2014年3月29日土曜日

一時帰国と再会と

 上司の退官式典に参加するために帰国。

 渡英してから、ずいぶん時間がたっており
むしろロンドンの自宅のほうが自分の本来の
居場所のような感覚になっていた。

 関空に到着し、ぼーっと車窓の景色をながめて
いた。何となく生々しいような、少し緊張感を
覚えるような感覚があった。

 渡英して初めて帰国した時に、懐かしい日本に
もどれて、うれしくて小躍りするような気持ちになった
のとは、まったく逆の感覚だった。
http://daisukedanno.blogspot.com/2012/09/blog-post_812.html

 まもなく、留学が終わって臨床にもどるであろう現実も
緊張感に似た感覚の後押しをしたのだろう。

 大阪で、式典の数日前に僕の帰国を歓迎して小さな宴を
開いていただいたのだが、街行く人は男女とも
きっちりした、しわひとつないスーツに身をつつみ、
さっそうと歩いていた。日本はこんな感じだっただろうか?
と少し気が引き締まる感じがした。

 滞在先の実家に時間指定の配送品を事前に頼んでいたが、
その時間期限の3分前にチャイムがなり、笑顔の配送業者が
品物を届けていった。やはり、ここは間違いなく日本だと実感した。
http://daisukedanno.blogspot.com/2014/03/blog-post_9753.html

 今日、上司の退官式典があった。懐かしい方々にお会いして
ほっとする部分もあり、かすかな緊張感を覚える部分もあった。

 式典は盛大で、本当に良い式典であった。上司の先生には
本当にお世話になり、とてもありがたかった。
健康で、また末永くご活躍されるといいなと思う。
まだまだ、いろいろと世話になりたいなあなどと
甘えた気持ちにすらなる。

 僕が今の日本の職場に転勤したのは5年前。
その中で、本当にいい出会いがたくさんあった。
いろいろな人がいたが、それぞれ何かいい面を
もっていて、憎めない人が多かった。

 そういった人達のうち、何人かがこの3月末でお別れである。
それはそれで、さみしい面もある。ただ、去る人が
いて、来る人がいる。また、新しい出会いがあるだろう。

 僕自身、まだまだ未熟な部分があるが、
まあそこはそことして、去っていく人への思いは心に
刻みつつ、自分なりに新しい出会いを
大切にしていきたいと思っている。

車窓に流れる風景



2014年3月15日土曜日

回想

201265
こちらへ来て、ちょうど1ヵ月がたった。
非日常がだんだん日常へと変わりつつある。
まだまだ落ち着かない部分も多いけれど、
時間がたてば良い方向に向かっていくといいと思う。
 昨夜、自宅窓からQueen's Diamond Jubilee
エリザベス女王陛下即位60周年記念
を祝う花火が上がっているのが見えた。 

Queen's Diamond Jubilee:

 話は変わるが、先日家の外にでると初老の紳士と、高齢の男性が通りかかり、初老の紳士が僕に「あなたはここに住んでいるのですか?」と聞いてきた。僕が「そうですが」と答えると、初老の紳士は「僕は昔、結婚してから40年以上ここに住んでいたんだよ」という。そして懐かしそうに家を見入って、しばらく話をして帰って行った。
 イギリスの家は古い家が多く、たいてい100年くらいはたっているようだ。家は古いほうが価値がでるらしく、リフォームしながら大切に使われている。住宅街の至る所でリフォームの作業が行われている。
 この家も僅かな期間だけ僕が住まわせてもらっているのだが、長い歴史のなかでいろいろなドラマがあったんだろうと思う。今、パソコンにむかっているこの部屋も、いろいろな人が長い夜を過ごしたに違いない。

変わらない過去と現在を融合させた写真が面白い

London now and then www.bbc.com/news/in-pictures-26339275

2014年3月11日火曜日

ロンドンでの生活いろいろ

 ロンドンに来て、日常生活の中でいろいろな不便があり、
面白かった。

そんな不具合については以前にも書いたのだが、

 その他のトラブルとしては郵便物が届かないことがある。
2年の間で、そう多く郵便を利用したわけでもないのに
2回ほど届かないことがあった。

 洗濯機に関しては比較的名の通ったメーカーの
ものであるにもかかわらず、その後も何度もこわれた。

 修理の予約をとって、その日に待機しているのだが、なかなか
こない。ようやく来たかと思えば、自宅前の駐車スペースが
駐車禁止の時間になったので、今日は帰りますという。

 あらためて予約を取り直して、別の日にきてもらい
修理をしてもらう。エンジニアが帰った直後に、たまった洗濯を
かたづけようとスイッチを入れると、異音がして動かない。

あわてて玄関口まででてみるが、エンジニアはすでに帰った後。
冗談だろ!と言いたくなるコントみたいな話である。

 再度、改めて電話で予約を取り直すが来週にならないと空きがないという。
そして、電話のオペレーターは、僕の下手な英語に、あからさまにため息をつき、
舌打ちをしてくる。僕も腹が立つわけでもなく、ここはイギリスだなあ、としみじみ感じる。

 また面白いのが修理の時、エンジニアがおもむろにスマートフォンを取り出して
音楽を鳴らしながら作業するのである。(作業中、音楽をならす業者はしばしば
おり、以前研究室横のトイレの修理の時も、業者が大きな音で音楽を鳴らしながら作業
していたことがあった。日本では考えられない事なので驚いたが、楽しそうに
作業しているので、こちらも楽しくなる。)

 ロンドンは多様な人種で構成されていて、懐が深い。
いろいろな人がいろいろな価値観で生活している。
地下鉄の中でリンゴを丸かじりしている人もいれば、
ギターを弾いている人がいたりする。ストッキングがやぶれていようが、
髪を赤や青にそめていようが、誰も気にとめることもなく、
みなごく自然に過ごしている。

 不便さの裏側には、そういった懐の深いおおらかさがある
ような印象を受けた。当初、なかなか慣れなかったが、
今では、ロンドンのそういったおおらかな部分が好きになった。
 
イギリスではキッチンに洗濯機があることが多い。
最初は違和感があった。

卵をかったら中身がなかったこともあった。
思わず笑ってしまったが、たまにあるらしい。
(以後、中身を確認して買うようしている。)

ヘンリーという名前の掃除機。渡英したころ
特に何も考えずに売れ筋との理由で、購入した。
大きくて重くて、何で顔なんて書いてあるんだろう?
と不思議に思っていた。

その後、この掃除機は、ホテルや病院などいたるところで
使われている実力派の掃除機であることが判明。

実際にいたるところで、しょっちゅう見かける。

しかし、コードは手巻き式で、各種装置がアナログで、
レトロな雰囲気が漂っている。
僕が小さいころに祖母の家にあった
掃除機にとてもよくにている。


とても重いので掃除が大変かと思いきや、
コードとホースが非常に長く、
本体を引っ張る回数は少ないので意外と楽だ。

日本でも、わざわざ好きで買う人がいるとのこと。


窓には網戸がない。
イギリス人にきくとイギリスに蚊は
いないそうだ。


ちなみに蝉もいない。帰国したときに
蝉の鳴き声を聞くと、日本に帰ってきた!
という感じがしたものだ。


最近の様子

 早いもので、渡英したころは本当に終りが来るのだろうかと思っていた留学生活も
終盤に差し掛かっている。その中で、本当にいろいろなことがあった。良かったこともあれば、
苦労した部分もあった。

 日本では当たり前のことが、こちらでは当たり前でない。笑ってしまうような不便な部分も
多かったが、それもまた良い思い出である。ちょうど我々と時期を同じくしてロンドンに移住された布袋寅泰氏もロンドンの印象について、同じような事を書いておられる。

 ロンドンは比較的コンパクトにまとまった都市で、主な見どころは概ね見たような気になっているが、実際は見ていない部分もたくさんある。

 春が近づき、少し日も長くなりつつあり休日などは、意識して出かけるようにしている。この街とも間もなくお別れしなければならないと思うと余計に時間を大切にしたいような気になってくる。
 
 先日、近くの教会で東北大震災の追悼行事が行われていた。僕は特定の宗教を信仰している
訳ではないが、参加してきた。いろいろな場所でこういった行事が行われている。



ロンドン中心部から地下鉄Nothern Lineで北へ10-15分くらいのところにある
Camden Townにあるリージェンツ運河。

休日ともなれば多くの人でにぎわう。

ここからロンドン動物園を経由して、リトルベニスへ船がでている。

運河の横にCamden Marketとう市場があり、とてもにぎわっている。


かなり広い範囲に入り組んでいて、全体像は写真に写せない。
ロンドンではCovent Gardenのマーケットも有名だが、
それよりも規模がかなり大きい印象だ。


様々な食べ物から雑貨まで、かなり多くの店で様々なものが売られている。

近くの教会であった追悼行事。こちらには
様々な宗教宗派の、いろいろな教会がある。

在英の日本人が多く参加していた