お知らせ

●頭痛に伴って手足の麻痺を繰り返す片麻痺性片頭痛について経験が豊富です.大阪難波の富永病院の私の外来にご相談ください.

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2012年6月22日金曜日

頭痛マスタークラス

 もう、6月も後半だと言うのに朝晩は肌寒い。今日、Regent's Parkの南東角にあるRoyal College of PhysiciansでHeadache Muster Classが開かれた。頭痛診療の講習会で、上司のマサル先生やシャナハン先生、マクレガー先生などのレクチャーが丸1日かけて行われた。
HP; http://www.headachemasterclass.com/speakers.php

 参加者は100人ほどで、多くのGP(General Practitioner)が参加していた。内容は中級編であったが、GPの質問のレベルはかなり高かった。こちらの医療制度については改めてまとめてみたいと思うが、少なくとも頭痛に関してはGPが高いレベルで診療を行っているようだ。

 もうひとつ、極めて驚いたことがあった。講習のなかで患者団体によるプレゼンテーションのセッションがあったのだが、この患者団体が極めて組織化されており、頭痛に関する啓蒙から患者のサポート、書籍等の出版、web siteの運営、さらには研究資金のサポート、今日の講習会のサポートなどの資金面のサポートまで行っていて、かなり影響力のある組織となっていた。

 そのうちの1つ、有名な 「the migraine trust」 http://www.migrainetrust.org/ などは2年に1度開かれる、European Headache and Migraine Trust International Congress (EHMTIC) http://www.ehmtic2012.com/ の名前を見ても分かるようにEuropean Headache Federation(ヨーロッパ頭痛連合)とともに国際学会を開催するまでになっている。

 さらに驚いたのが、そのほかにも「Migraine Action」 http://www.migraine.org.uk/ だけではなく、群発頭痛に関する団体「OUCH uk」 http://www.ouchuk.org/html/ や、さらにさらに三叉神経痛に関する団体「TNA」 http://www.tna.org.uk/pages/facepain.html まで存在し、それぞれが組織化され運営されていることだ。これらのサポートにより頭痛医療にはずみがついているような気がした。

 頭痛医療が市民にしっかりと根付いている印象を強く受けた1日だった。

写真は開始前の会場。内科医協会の建物で図書館でもあり、
壁には古い本がずらりとならんでいる。